日常の中で自然に健康状態を意識・確認できる社会の実現を目指しています。
生活習慣病や体調不良は、ある日突然現れるものではなく、
日々の“ほんの小さな変化”が積み重なることで徐々に進行していくものです。
しかし、現在の健康管理は“後追い型”であり、症状が顕在化した後の対応が主流です。
私たちが開発した健康モニタリングシステムは、
非侵襲・リアルタイムでバイタルデータを取得し、
AIと連動したサイバネティック・アバターを通じて、
身体の状態を色や表情、動きで直感的に伝える仕組みを備えています。
“カラダの声”を自分自身の分身が教えてくれる、まったく新しい体験を提供します。
体調が良好なときには元気な表情を、
ストレスや異常が検知されたときには表情や色調が変化し、
ユーザーに早期の気づきを促します。
この「気づき」こそが、予防医療や行動変容の第一歩だと私たちは考えています。
また、スマートウォッチやウェアラブルデバイスの普及により、
この仕組みは個人の生活に無理なく溶け込むことが可能になりました。
検査や病院に行く必要がなく、日常生活の中で継続的に健康状態を確認できるため、
高齢者をはじめとした多くの人々にとっても、親しみやすく持続可能な方法となっています。
この取り組みは、2040年に本格化するとされる**「2040年問題」**──
超高齢化による医療・介護人材の不足、社会保障の逼迫といった課題への具体的な対応策としても機能します。
私たちは、介護施設・医療機関・企業・自治体といった多様な現場での実装を視野に入れ、
見守りサービス、職場でのストレス管理、健康インセンティブの設計支援など、幅広い活用を想定しています。
なお、私たちの活動は、内閣府の「ムーンショット型研究開発制度」が掲げる未来像に強く共鳴するものではありますが、
公的な助成や参画によるものではなく、民間企業として独自に技術開発と社会実装を進めているものです。
私たちは、自らの技術と創意をもって、「身体・脳・空間・時間の制約から解放された社会」の実現を目指しています。
“病気になる前に気づく。そして行動する”。
私たちはこの価値を、一人でも多くの方に届けるため、
未来の「あたりまえ」となる健康インフラの構築に、これからも挑戦を続けてまいります。
